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笠井 信輔(フリーアナウンサー)/帝劇ミュージカル『ラ・マンチャの男』

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40年前、演劇業界の伯父から「面白い芝居があるから友達誘ったら?」と招待券をもらって高校の同級生と観に行ったのが6代目市川染五郎の『ラ・マンチャの男』。
まぁ、つまらないつまらない(笑)。ずーっと牢屋の中でおじさんが愚痴と妄想を永遠と喋って歌っている。終演後、「つまらなくてごめん」と級友たちに謝った。
しかし、10代であっても何かを感じたのだろう。思い出したようにこの舞台に足を運び、40代になって4回目のラマンチャ観劇で、私は初めて泣いた。やっと「見果てぬ夢」の良さがわかる歳になったのだと、泣いた自分に感激してしまった。染五郎さんは幸四郎、白鸚と名前を継いで78歳。上演回数は1300回を超えた。ずっと拝見していたいが映画と違って演劇はそうはいかない。今まさに芸術文化として保存しなければ、後世に残さなければいけない1本、それが森光子さんの『放浪記』と、この作品だと思うのだ。

 

分野:演劇
推薦者:笠井 信輔(フリーアナウンサー)
作品名:帝劇ミュージカル『ラ・マンチャの男』

 

写真提供:東宝演劇部