ぎきょく

角ひろみ/螢の光
分類:演劇
作家名:角ひろみ
作品名:螢の光
上演年:2011
作品概要:尼崎。北の突き当たりの市営団地。傍には水路。ドブのような水路にもその時期には数匹の蛍が舞う。6月の日暮れ。団地に住む平凡な妻、井上晴子が消えた。同日、近所のコンビニには女の強盗が入ったらしい。そして一週間。晴子の夫、勉は会社を無断欠勤し続けている。そこへ突然、かつて同じ団地にいた鈴子が十数年ぶりに訪れる。晴子との約束を果たしに来たという。約束の詳細は明かそうとしない。そこへ、思い詰めたような林の妻がやってくる。林の夫も先週、突如消えたという──。縫製の内職をしていた晴子のミシンからは、林家の窓が見える。林の夫の書斎に点る灯までよく見える。晴子のミシン机の灯も毎夜点っていた。そのふたつはまるで呼応する螢の光のように瞬いて──。
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