舞台芸術
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読みもの

2021.02.18
康本 雅子(ダンサー/振付家)/横浜赤レンガ倉庫1号館[公益財団法人横浜市芸術文化振興財団]『スプートニクギルー』
この作品を 見たのは14年も前のことなので正直作品の詳細は忘れているが、 岡本真理子というダンサーの佇まいはすぐに思い浮かべる事ができる。 彼女の一挙一動を、正確に言うならば一挙一動が起こる前の瞬間の彼女の体内のさざめきのようなものを、息を潜めて見つめていた。 彼女のダンスを観る時はいつもそう。
2021.04.17
唐津絵理(愛知県芸術劇場エグゼクティブプロデューサー/Dance Base Yokohamaアーティスティックディレクター)/BATIK『ラストパイ』
舞台左前に照らし出されるスポットライト、後方の高みから微かに聴こえてくるギターのリズム、上半身裸の男性が暗闇の中から浮かび上がる。黙々と動き続けているこの男性こそ、Nosim芸術監督の金森穣である。Noismが外部委嘱した本作は、ダンスに身を捧げることを厭わない黒田育世の過酷な振付に、金森のストイッ
2021.02.18
山本 充(筑摩書店)/東京芸術劇場『cocoon』
ひめゆり学徒隊に想を得た今日マチ子の漫画を藤田貴大が迫真の演出で舞台化した本作で幾度となく響く「誰も死にたくなんてなかった」という言葉、「死にたくなかった」のはしかし死んでしまった者たちであり、その無念をもう一度舞台上にあらわすことは、能がそうであるように演劇の本質なのだとしたら、一〇年代においてこ