えいぞう

宮沢章夫/光のない。(プロローグ?)
分野:演劇
上演団体:宮沢章夫
作品名:光のない。(プロローグ?)
上演年:2013
作品概要:電話や鍋など、さまざまな日用品=遺品を土で固められた舞台(能舞台を模している)に置き、語りはじめる五人の女優たち。彼女らは、イェリネクのテキストを舞台上で「伝達」しようとしているのだが、その試みは互いの突っ込みや言葉の奪い合いにより、うまく運ばない。「上演は失敗する」という印象的なフレーズと、不自由そうに発せられる「ペンも紙も失ったので、言葉を記録し、それを誰かに伝えるためには、ただこうして、頭で覚えるしかなかった」というオリジナルのせりふが、共に反復され、桔抗する。その響きの中に、3.11以後を語ることの複雑さと、 それでも消し去ることのできない死者たちの存在が、浮かび上がる。(F/T13:Documentsより転載)
Japan Digital Theater Archives(JDTA)掲載
クレジット:(C) 青木 司