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えいぞう

SPAC-静岡県舞台芸術センター/メフィストと呼ばれた男

えいぞう

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分野:演劇

                 

上演団体:SPAC-静岡県舞台芸術センター

https://spac.or.jp/

作品名:メフィストと呼ばれた男

上演年:2015

作品概要:芸術は、いったい誰のもの?芸術とは、劇場とは?宮城聰が初めて挑む、骨太の社会派作品!原作は、1936年に書かれたクラウス・マンの小説『メフィスト』。当時、ドイツ最高の俳優と謳われ、国立劇場の芸術監督でもあった実在の人物グリュントゲンスをモデルとし、発禁状態にまでなった小説は、80年代にはフランスの太陽劇団により舞台化され、ハンガリーのサボー監督による映画でも知られる。時代に翻弄される天才俳優の姿を通し、「劇場とは、芸術とは何か?」を問いかける社会派作品に、気鋭の劇作家トム・ラノワはさらに自由かつ大胆な翻案を試み、劇中劇として古今の有名戯曲の名場面を織り交ぜ構成した。挑戦を続ける宮城聰がSPACの強靭な俳優陣と共に、問題作を日本初演! 名戯曲・名台詞が次々に!演劇好きにはたまらない名作のミルフィーユ?愛した男が「悪魔」となる姿に絶望するグレートヒェンの嘆き(ゲーテ『ファウスト』)、陥落したトロイアに捧げるヘカベの祈りの言葉(エウリピデス『へカベ』)等々、古今の傑作戯曲の名場面が、稽古シーンの中で繰り広げられ、時流のなかで翻弄される登場人物たちの心情が、劇中劇の台詞を通じて浮き彫りになってゆく。ナチスの宣伝大臣を彷彿とさせる『リチャード三世』の独白(シェイクスピア)、その歴史的な演説にトリゴーリンとニーナの会話(チェーホフ『かもめ』)が重ね合わされる妙…。宮城演出の新境地を示す本作は、まさに演劇を愛するすべての人々に捧げられた舞台と言えよう。 (あらすじ)時は1932年、ドイツ・ベルリンの国立劇場で『ハムレット』の稽古が行われている。そこへ総選挙でナチスが第一党になったとの報せが入り、動揺する劇団員たち。スター女優のレベッカは身の危険を感じ、国外へ逃亡する。残った演出家のクルトはかつてメフィスト役で大当たりした名優。彼のもとに「新体制で文化大臣になる」という男が現れ、左翼活動家ヴィクターに代わり、新しく劇場の芸術監督になるよう誘う。劇場を、芸術を守るためと信じて、その申し出を受けたクルトだったが、次第に時代の波に飲み込まれていく…。

Japan Digital Theater Archives(JDTA)掲載

     

     

クレジット:日置真光