えいぞう

SPAC−静岡県舞台芸術センター/ペール・ギュント
分野:演劇
上演団体:SPAC−静岡県舞台芸術センター
作品名:ペール・ギュント
上演年:2010
作品概要:宮城聰の演出による波乱万丈の一大叙事詩 片田舎の村から飛び出してモロッコ,エジプトへ,やがて貿易商として世界中を駆け回る……ノルウェー民話を素材とするこの荒唐無稽な物語が書かれたのは,ちょうど日本が明治維新の頃です。ここから宮城は主人公ペールと明治期の日本を重ねあわせ,『ペール・ギュント』を「日本」という国のアイデンティティの話へと読み替えました。舞台に散りばめられた日本的な意匠の数々——。約150年前,遠い北欧の地で創られた一大叙事詩が,宮城聰の斬新な演出によって,日本という国家を描いた物語として鮮やかに生まれ変わりました。 壮大な音楽と巧みな仕掛けの舞台装置 イベロアメリカ国際演劇祭からの凱旋上演 この作品は,出演者たちによる大編成の打楽器演奏が全編に繰り広げられる,宮城聰の「祝祭音楽劇」です。近年の宮城作品では欠かせない存在となっている,棚川寛子の壮大で胸躍る音楽が,破天荒なペールの一生を彩ります。そしてもう一つの特徴が,「すごろく」をモチーフにして創られた舞台装置。次々と繰り出される驚きの仕掛けは,観客の視線を舞台へ釘付けにします。なおこの作品は,世界三大演劇祭のひとつとも言われるコロンビアの「イベロアメリカ国際演劇祭」から招待を受け3月に上演,今回はその凱旋公演となります。
Japan Digital Theater Archives(JDTA)掲載