えいぞう

有限会社劇団銅鑼/センポ・スギハァラ
分野:演劇
上演団体:有限会社劇団銅鑼
作品名:センポ・スギハァラ
上演年:1992
作品概要:1939年9月1日早朝,ナチス・ドイツは,宣戦布告なしにポーランド攻撃を開始した。第二次世界対戦の勃発である。 ソ連も素早く介入し,ポーランドは二分される。そして,その頃のポーランドには350万人のユダヤ人が住んでいた。 ユダヤ人のヤンクル家とメンデル家の人達はナチスの手から危機一髪逃れることができ,ユダヤ人難民救援委員会のメンバーであるデビットの助けでリトアニアの首都カウナスのアパートに潜むことができたが,彼等を迎えたのは悪いニュースばかりであった。 各国の領事館は,ソ連の勧告通りに国外退去するため,早々と閉鎖していた。しかし,一つだけ手があった。まだ閉鎖していない日本領事館から通過ビザを発給してもらい,そのビザの効力で反ユダヤのソ連を通過し,日本に渡り,第三国に行く道である。 ユダヤ人達は,日本領事館に殺到する。日本領事館ではソ連の国外退去の勧告に応じるため,出国の準備が始められていた。その矢先のことであった。 領事・杉原千畝は本国に電報を打つ。「ユダヤ人にビザを発給してもよいか」 日独伊三国軍事同盟が結ばれる二ヶ月前のことである。当然,日本政府の返答は「発給スルナ」 ユダヤ人達は千畝に訴える。「タスケテクダサイ,センポ・スギハァラ」「コノコヲミゴロシニシナイデクダサイ,センポ・スギハァラ」 そしてナチス・ドイツは,リトアニアにジリジリと接近してくる・・・。
Japan Digital Theater Archives(JDTA)掲載