えいぞう

劇団扉座/お伽の棺2020
分野:演劇
上演団体:劇団扉座
作品名:お伽の棺2020
上演年:2020
作品概要:「鶴の恩返し」伝説をモチーフにし,機屋に籠もり,珍しい布を織る鶴とは異人の女であるという新解釈で描いた,横内版「夕鶴」というべき異色作。たった4人の出演者で,音響,照明を使わずに,俳優が立てる物音と蝋燭の火だけで進行するシンプルな演出が評判となり,94年の初演以来,5演を重ねた作品。 「嘘偽り」を語ることを何よりも忌み嫌い,「余所者」をかたくなに拒み続けてきた雪に閉ざされた寒村。そこには老婆・清とその息子・善治が慎ましく暮らしていた。ある日,善治は雪の上に倒れている女を助けて連れ帰る。女は異人だった… 清は女の素性を尋ねる。女は空から舞い降りた鶴だと言う,海の向こうから渡って来たのだと。母は余所者の嘘を許さず,捨ててこいと善治に命ずる。しかし善治は女を手放すことが出来ず,ついに母を殺してしまう。そこに村の男・嘉六が,清の織り上げた布を受け取りにやってきた。迷い苦しみながらも善治は母の死体を隠す。女は機屋にこもり,機織りを始めた。そして女は,見たこともないような美しい布を織り上げたのだった…
Japan Digital Theater Archives(JDTA)掲載