舞台芸術
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読みもの

2021.04.17
森田勝也(公益社団法人 日本児童青少年演劇協会会長)/イッツフォーリーズ/ミュージカル『おれたちは天使じゃない』
中学校の教員になって10年くらい経った頃だったろうか、先輩に誘われて偶然観た芝居がフォーリーズの「おれたちは天使じゃない」だった。単純なストーリーであるが、生の人間が演じるとこんなに気持ちが膨らみ心が躍るのかと、演劇のダイナミズムに感動したのを覚えている。純粋で素直な少女と三人の泥棒の出会いによるド
2021.02.18
村田 沙耶香(作家)/inseparable 『変半身(かわりみ)』
舞台『変半身』を観たとき、想像のできない光景の連続に驚いた。特に最期の場面を忘れることができない。零れ落ちた言葉の反響、静寂、表情、目に見えなくても存在を感じる遠くの景色、全てが一つになって身体の奥底に流れ落ちていった。たぶん、私の人生に必要な光景だったのだと思う。痛みのある愛おしさが、何度も蘇って
2021.02.18
九龍 ジョー(ライター/編集者)/チェルフィッチュ『フリータイム』
足元は危ういが、ギリギリのバランスで立っている。この若い非正規労働者をとりまく状況が社会になにをもたらすのか、その後を生きる私たちはいま身をもって知るわけだが、潜在していたはずの可能性をもう一度検討したくなるのは、これが微細な空気や労働の重力場を記録すること、それ自体をテーマとした作品だからだ。トラ