えいぞう

ダンスカンパニーノマド〜s/Standing スタンディング〜赤い紙
分野:舞踊
上演団体:ダンスカンパニーノマド〜s
作品名:Standing スタンディング〜赤い紙
上演年:2003
作品概要:第一部 静寂な夜の部屋。しかしここはどこなのだろう。整然とした散乱があたりを支配している。 略奪? 偽装現場か? 見えない塵がうず高く積もって層を成し,その一部がこちらを向いている。 一人また一人と登場人物は何かを抱え踊り始める。頻繁に上体が折られ,足の間や膝下に手が行き交う。 次第にダンスは自身を曝出し,虚ろな地上を撃つ強さでほとばしる。 第二部 冒頭ソロが始まる。デュオからトリオ,さらに展開していくシーンは,厳しい内省的な踊る意志が 空間と身体と音楽を見いだした。そのダンスは絶望と歓喜,悲哀に満ちながらも鮮やかな希望を照らす。 この計り知れない世界に個の立つ場所はあるのだろうか。 ベートーヴェン,交響曲第九番四楽章。 この音楽の構築性,それを貫く驚異的な想念と変幻自在な美しさが,世界と我々をふるわせる。 ラストシーン,孤独がいっぱいつまった賑わいの群が惰眠を破る。
Japan Digital Theater Archives(JDTA)掲載